Jingle Bells ga Tomaranai
「ジングルベルがとまらない」(英字表記:Jingle Bells ga Tomaranai)は、Aqoursのシングルである。2016年11月23日にランティスから発売され、表題曲、カップリング曲「聖なる日の祈り」、両曲のオフボーカル版、および音声ドラマを収録する。表題曲は冬季の祝祭を主題としたスクールアイドル楽曲であり、ラブライブ!サンシャイン!!の展開における季節企画の一部を構成した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アーティスト | Aqours |
| 発売日 | 2016年11月23日 |
| 規格 | CD+Blu-ray、CD+DVD |
| ジャンル | J-POP、スクールアイドル音楽 |
| レーベル | ランティス |
| 作詞 | 畑亜貴 |
| 表題曲作曲 | 光増ハジメ |
| 表題曲編曲 | EFFY |
制作
表題曲の作詞は畑亜貴、作曲は光増ハジメ、編曲はEFFYが担当した。楽曲は鈴を前景化した音響、速いテンポのリズム、複数人による斉唱を組み合わせ、題名に含まれる「止まらない」という状態を反復的な旋律と持続的な推進感によって表現している。英語圏の伝承曲「ジングルベル」と題材を共有する一方、旋律および歌詞は独立した作品として構成されている。
歌詞は、クリスマスを待つ時間を静的な情景としてではなく、感情と身体の動きが連続する時間として扱う。各節では冬の街路と鐘の音が集団的な祝祭へ結び付けられ、サビでは曲名の反復が音楽上の主要な標識となる。この構造により、個々の歌唱部分と全員による合唱部分の差異が明確化されている。
カップリング曲「聖なる日の祈り」も畑亜貴が作詞し、田中俊亮が作曲および編曲を担当した。同曲は表題曲より遅い速度と抑制された音響配置を採用しており、同一の季節を共同体的な高揚ではなく、夜間の祈りと内省を中心に描写する。両曲の対照は、クリスマスという共通の主題を異なる時間感覚から構成するものとなっている。
歌唱参加者
録音には、浦の星女学院スクールアイドル部の高海千歌、桜内梨子、松浦果南、黒澤ダイヤ、渡辺曜、津島善子、国木田花丸、小原鞠莉、黒澤ルビィがAqoursとして参加した。表題曲では九人の声部がソロ、少人数の応答、全員による斉唱へ順次編成され、特定の歌唱者を恒常的な主旋律担当としない集団歌唱の形式が用いられている。
この歌唱配置は、Aqoursの楽曲に継続して見られる人物別の音域と声質の対比を維持しながら、サビにおいて個別の声部を一つの音響単位へ統合する。渡辺曜の声部も他の参加者と同じ編成原理に従い、独唱部分と合唱部分の双方に配置された。
映像
CD+Blu-ray版およびCD+DVD版には、表題曲のアニメーション映像が収録された。映像は冬季の沼津市を基礎とする空間表現と、クリスマス装飾を施した舞台場面を接続し、楽曲の展開に対応して日常場面から集団舞踊へ移行する。制作はサンライズが担当し、テレビアニメ版と共通する人物設計および色彩体系が使用された。
振付は腕部の反復運動と隊列変化を中心としており、鈴の音が強調される拍では手の動作が音響上のアクセントに同期する。映像編集も同じ拍節構造に従い、独唱部分では個人を中心とする画面構成を採用し、合唱部分では九人を同一画面内に配置する。この対応関係によって、録音上の声部構成が視覚的な集団構成へ置換されている。
収録内容
CDには二曲の歌唱版とオフボーカル版が収録され、その後に音声ドラマ「包丁人ルビィ」「仁義なきデコ」「戦場なメリークリスマス」が配置された。音声ドラマは料理とクリスマスの準備をめぐる部内活動を扱い、楽曲で示された祝祭的な主題を会話劇へ展開する役割を持つ。
映像付属版の差異は収録媒体に限定され、Blu-ray版とDVD版の双方が同一内容のアニメーション映像を収録した。この販売形態は、音源と短編映像を一つのシングル企画として提示した当時のAqours作品に共通する構成である。
発売と記録
本作は2016年12月5日付のオリコン週間シングルランキングで第3位を記録し、初週売上は約4万4千枚となった。テレビアニメ第1期の放送終了後に発売されたため、その時期のAqoursの活動を継続する独立した季節作品として位置付けられる。
表題曲と「聖なる日の祈り」は、後にAqoursの楽曲を年代順に整理したベストアルバム『Aqours CHRONICLE 2015–2017』へ収録された。この再収録により、本作は2016年の季節限定企画であると同時に、Aqours初期の録音活動を構成する作品として整理された。